マンガデシネ

いいかッ!俺も、君もヒーローだッ!自分の人生という物語の主人公なんだ!胸を脹って行こうぜ!たとえ無職だろうとな!

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     いや〜…すげぇもん観た。
    って言うのがまず第一声
     そしてお腹が痛い。笑って腹がよじれた訳でも、落ちてたポップコーンを拾って食べた訳でもありません。そうです。「ストレス」です。急性のストレス性の腹痛です。手にはいや〜な汗が…。こうなると、私のか弱い毛根が心配になってきます。そぉっと湿った手で髪をかき上げてみます。
     案の定、指には数本の抜け毛が絡まっている…。
     Oh…。
    【セッション(2014)ー何かのホルモンが大分泌!興奮が欲しいなら間違いなしの大怪作!】の続きを読む

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     うーむ…。
     簡単に言えば、肥大化する現代人の自我への警鐘というか。それを最大化したようなハリウッドの元ヒーローの人生で物語を形象することで、ドラマとしても尖った面白さがあってブラックコメディとしても秀逸な作品になってると思う…。
     だけども、それが大いに劇物化していて、観賞後に与える自我への影響がドギツイものとなっております。ヘヴィーです。
     マイケル・キートン演じる主人公リーガンの超能力的妄想による虚実ないまぜの表現で混乱させられても、結局非リアリズムを否定し(タクシーの運転手が料金の支払いを求めるところではっきりしますよね)、あれがリーガン自身の狂気であることを認識させてたはずが、ラストのエマ・ストーン演じる娘サムのあの表情での締めくくり。ラッスンゴレライとはまさにこのことで、「ちょっと待てちょっと待てオジサン!」って突っ込みたくなるような、最後の最期での妄想の侵食は、物語としてはあまり爽快感がない。サムまでもがバードマンの領域に足を踏み入れたようなラストは、観賞者に「あの狂気はリーガンだけのものではないのだよ」とずっしりと通告しているように思わせるものでした。
     だから僕みたいな自意識過剰なタイプの、ペルソナが地に足の着いてない人間には恐怖を憶えさせられる映画だ。
     観る人の病の深さによって、万華鏡のように捉え方が分かれる作品だと思う。たぶんピンと来ない人には来ないだろうし、バードマンの扱い方を心得ている人や、バードマンに打ち勝っている人は鼻で笑えるのかもしれない。自らのおぞましさにゾッとするばかりの僕はただ引きつった笑いが漏れるばかりだ。
     さて僕個人の物語に対する感想はそんな感じだけど、この作品自体は映画としては非常にレベルの高い仕上がりになっていると思う。アカデミー賞での4冠が示すとおり、技術的な面での面白さはそこらの凡作とは比較にならないものがある。長回しの臨場感、俳優のハマり具合、プロットの完成度、ドラムメインという斬新なサウンドなどが相俟って実にスリリングな展開を楽しませてくれる。さりげないセリフも良い。 「君の目になってその若さでもう一度世界を見てみたい」的なことをサムにエドワード・ノートン演じるマイクが言う。グッときますよね。物語の主要な構成に演劇があるせいかやたらとグッとくるセリフが飛び交う。
     そうやって質の高い映画体験に酔って、油断している内に、物語のブラックなメッセージにいつの間にかゾッとしているという…、スゴい映画だと思います。

     そう言えば予告編で流れていたGnarls Barkleyの『Crazy』は一体何だったんだろう…。あのイカした曲がどこで使われるのか楽しみにしていたんだけど。


    マンガデシネ80
































































     1月16日から1ヶ月の間、オンライン上で開催されている第5回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバルの長編部門の出品作である、『悲哀クラブ』を観ましたよ。
    【悲哀クラブ Tristesse Club (2014) ー ろくでなしの父親の死は、やはりろくでなしな死なのか、しめやかかつコミカルな心の遺産整理物語】の続きを読む

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